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自作 PC のファンがうるさいのでちょっと静かにしてほしい

約1年ほど前に PC を自作しました。
白いパーツだけ集めて PC 自作してみた|nabeliwo|note

当時はその時点でのほぼ最高のスペックだったので今でも快適に使用しているのですが、タイトルにもある通りファンがうるさいという問題がありました。
うるさいとは言っても基本的にヘッドホンをつけながら作業をしているのでその場合は特に気にならないし、してないときでもまあうるさくて無理というレベルではないくらいでした。ただ最近音を録る機会があって、録った音を確認してみると露骨にファンの音が入っていてだいぶ厳しい感じになってしまいました。

ということでファンに静かになってもらうことにしました。

現状を知る

まずは現状どれだけうるさくて、その上でファンの役割である冷却をするという機能をどれだけ果たせているのかを確認します。

低負荷時

PC を起動して特になんのアプリケーションも開いていない待機状態での温度とファンの回転数と音のレベルを測ってみました。

CPU, GPU

改善前の低負荷時のCPU,GPU温度

CPU 温度は40~50度くらいでした。 GPU 温度は40度弱くらい。
グラボにもファンが搭載されていて、そのファンの回転数は900RPMほど。

ファン回転数

改善前の低負荷時のファン回転数

ファンは CPU の冷却として簡易水冷のクーラーがあって、そのラジエーターのファンが3つ、 PC ケースに風を入れるケースファンが2つ、 PC ケースから風を出すケースファンが1つの計6つです。
回転数は平均して大体1500RPMでした。

音の大きさ

改善前の低負荷時の音の大きさ

音の大きさは iPhone アプリの Sonic Tools SVM を使って計測しましたが、正しく計測できてるのかは正直よくわかってないです。
30秒ほど計測しましたが平均して40dBくらいでした。

高負荷時

次は負荷が高い状態を見てみます。
負荷が高いゲームと言われている Cyberpunk 2077 を起動した状態で見ます。
ただ思ったより負荷が上がらなくて、後から考えるともうちょっとゲームの中でも負荷が高くなりそうな場所に行ったりすべきだったのかなあみたいな失敗があります。
とは言え多少は上がったのでまあ~~~。

CPU, GPU

改善前の高負荷時のCPU,GPU温度

CPU 温度は50~60度くらいでした。 GPU 温度は60度弱くらい。低負荷時より10度くらいあがってる。
グラボのファンの回転数は1751RPMほどで、回転数はめっちゃ上がりましたね。

ファン回転数

改善前の高負荷時のファン回転数

ファン回転数はほぼ何も変わっていませんでした。
これを見る感じ、負荷や温度によってファンの回転数が変わるような設定にはなっていないみたいですね。

音の大きさ

改善前の高負荷時の音の大きさ

ファンの回転数が変わっていないので当然ですが、音の大きさもほとんど変化がありません。
ただちょっとだけですが大きくなっていて、これはグラボに搭載されているファンが自動で GPU の温度によってファンの回転数を増やしているので、それの影響なのかなと思います。

適正を知る

現状を知ることができたので、次に適正がどこにあるのかを調べます。
色々ぐぐったところいろんなことが書いてあったのですが、それらをまとめて多分これくらいが適正なんだろうな、というのを書いています。

CPU 温度

40~80度くらいが適正な温度範囲で、80度超えてくるとサーマルスロットリングが発生する可能性があるみたいです。

GPU 温度

60~80度くらいが適正な温度範囲みたいです。
高性能のグラボだと90度以下くらいまででも大丈夫なようです。

音の大きさ

30dB以下だと静かだと感じるラインで、50dB以下だと日常生活で望ましい範囲のようです。
それで言うと、現状の40dBというのはそれほどうるさくはないのかもしれないのですが、録音をする環境と考えると音が邪魔なレベルなのかなという感じです。

改善していく

現状の温度に関しては適正温度の最低ラインにいるくらいには余裕がある状態です。
なので多少温度を上げてでもファンの回転数を下げてしまっても問題なさそうですね。そして計測してみてわかったこととして、現状だと CPU, GPU の負荷や温度に関係なく常に一定の回転数を保ってしまっているという問題があるみたいです。
理想としては負荷が低いときは回転数を減らして静かにして、負荷が高くなってきたらうるさくなることを許容して回転数をあげる、という感じにしたいですよね。

この PC ではファンの制御のために CORSAIR の Commander PRO というものを使っていて、上であげているファン回転数のキャプチャがそのソフトの画面なのですが、そのソフトで現状はファン回転数を QUIET という設定にしています。
これが常に1500RPMあたりで一定に回り続ける設定のようでした。

結局のところ僕が使っている機器の仕様を全く理解していなかったというだけの話だったのですが、ファンの設定として CPU や GPU の温度からそれぞれのファンの回転数を決める、という設定方法がありました。

それを使って、まず CPU クーラーのラジエータにつけているファン3つの回転数を、 CPU の温度によって変化するようにしました。
こんな感じで制御できます。

ファンの回転数制御

そして、残り3つのケースファンに関しては、何の温度に対しての回転数にするべき迷ったのですが、多分本当はケース内の温度に対して考えるべきなのですが、ケース内の温度を知るための機材の持ち合わせがなかったので、今は GPU の温度に対してケースファンの回転数を変化させるようにしました。

大したことは何もしてないのですが、今回はこれだけでだいぶ効果が出ると思うので、対応は以上とします。

改善後の結果

改善後にまた同じように計測をしたので結果を見てみます。

低負荷時

まずは低負荷時の変化を見てみます。

CPU, GPU

改善後の低負荷時のCPU,GPU温度

CPU 温度は50~60度くらいでした。 GPU 温度は50度弱くらい。
大体改善前の高負荷時くらいまで上がっちゃってますね。ただこれくらいなら許容範囲内なのでまあって感じです。 グラボのファンの回転数は1579RPMほどで、ケースファンが頑張らなくなった分グラボのファンが頑張るようになりましたね。

ファン回転数

改善後の低負荷時のファン回転数

ファンは3つずつで CPU と GPU それぞれの温度を見る形に切り替えたので、回転数がそれぞれ違っています。
CPU クーラーのラジエータ用のファンは平均して1040RPMほどで、ケースファンは800RPMほどでした。明らかに回転数が減ってますね。

音の大きさ

改善後の低負荷時の音の大きさ

平均して28dBほどでした。10dB減ってますね。正直信じられないくらい静かになってて、ほぼ無音と言っても許されるのではないかくらいの感じでした。すごい。

高負荷時

次に高負荷時の変化も見てみます。

CPU, GPU

改善後の高負荷時のCPU,GPU温度

CPU 温度は50~60度くらいでした。 GPU 温度は60度くらい。高負荷時の温度は改善前とあまり変わっていませんね。負荷が高くなるとファンの回転数があがって改善前の回転数に近づくので冷却性能はもとのままになるみたいな感じですね。
グラボのファンの回転数は1919RPMほどでした。頑張ってくれてる…。

ファン回転数

改善後の高負荷時のファン回転数

CPU クーラーのラジエータ用のファンもケースファンも良い感じに負荷に合わせて回転数が上がっています。
これは理想通りの動きをしてくれていますね。

音の大きさ

改善後の高負荷時の音の大きさ

改善前の高負荷時の音の大きさとほぼ同じです。これも理想通りの音の変化です。

まとめ

結局のところ、使っていた Commander Pro という機器の使い方が間違ってたのを直したというだけの話でしたね。

高負荷のときの音の大きさは以前と変わっていませんが、負荷が低い場合はほぼ無音に思えるくらいまで小さくなったので、満足いく形になりました。
ただ今は寒い時期なので良い感じですが、これが夏になって常に部屋の中の温度が高い状態になったときにどうなるかっていうところですかね。継続して様子を見ていきたいと思います。

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